ArchQとは
・台湾のSamさんが開発されたPCオーディオドネーションウェアです。
・SamさんのArchQのサイト:https://github.com/sam0402/ArchQ
・はじまりは、2020年のラズパイ4を使用したpiCorePlayer 8820Hzというソフトウェアでした。カーネル周波数を高めることで応答性をあげて、LMS/Squeezeliteで高音質を得るところが出発点でした。2022/1には、カーネル周波数は264.6kHzまで上がりましたが、ラズパイ4の限界はここまででした。
・そのため、SamさんがPCにプラットフォームを替え、ArchQシリーズが、2021/12より開発が開始されています。当初は、PCを2台使用したLMS/Squeezeliteが主力でしたが、その後PC単体で使用できるmpd版も開発されています。Roon (Bridge)としても使用でき、CDリッピング、HDDの完全初期化などの機能も有します。
・ここではmpd版の説明をします。PCオーディオ歴15年の私が過去最高と現在認定するソフトウェアです。これまでArchQ以外にも、JPLAY、KonaLinux、Daphile、TuneBrowserなど使用してきて、つい先日まで、Diretta DDSも使用していました。Diretta DDSが最強ではないかと思っていた時期もありましたが、ArchQが最近更新され、mpd、Alsa関係の見直しが行われ、Diretta DDSを一気に置き去りにするほどの高音質化がされています。新しいArchQを聴いた瞬間以降、Diretta DDSは一度も聴いていません。441kHzという圧倒的な高周波数で動くカーネルと無駄な機能を徹底的にそぎ落としたプログラムの専門家が作成したPCオーディオソフトウェアです。
・ローカルファイルの再生に特化して説明します。
最近のトピックス
・USBドライバのソースコードが最適化されました。お使いのカーネルを再度インストールして、再起動すると、すぐに音の変化がわかるくらい良くなっています。
・カーネルの種類が増加し、Q220 4コア、Q352 4コアが追加されています。Q176をご使用の場合、Q220に更新してください。
・カーネが6.18がリリースされ、更新が一段落しています。古いカーネルを使用している方は、新しいカーネルを新規に上書きでInstallして下さい。
・Ultraのみmpdの起動に失敗する現象が修正されています。config→Updateをかけてください。
・USB割り込みの処理機能の追加
USBコントローラが1つしかない場合、USB割り込みをCPUの最後のコアに固定
2つ以上の場合、DACはCPUの最後のコアに固定され、USBストレージは最後の2番目のコアに固定
固定されたUSB割り込みはDACやUSBストレージではなく、接続されたUSBチップの割り込みです。DACやUSBストレージを接続していないUSBチップの場合、USBデバイスが使用されていない限り、USB割り込みの発生回数は増加しません。
インストール済みのArchQは、以下のコマンドで更新してください。
curl -sL https://raw.githubusercontent.com/sam0402/ArchQ/main/pkg/usb-affinity.service >/usr/lib/systemd/system/usb-affinity.service
更新完了後、再起動すれば有効になります。これにより音質向上が期待できます。使用しないUSBはBIOSでDisableにして、EnableにしているUSBにも使用しないキーボードやマウスは接続しないことが重要です。
watch -n 1 "grep -E 'CPU|xhci_hcd' /proc/interrupts"
でサービスが有効かどうかを確認できます
・Desktop版のCantata 3.4.0へ変更
多言語版だとコンパイルに失敗するので、英語版になっていますが、事実上問題ありません。
https://drive.google.com/file/d/1bqNAHWCVYq9W6zstT_Bb9QY7M2Bl3_hH/view
新規インストールが必要ですが、前のバージョンで良い場合は、以前のインストラーで構いません。残念ながら、Tagにアルバムアートを埋め込んでいない場合、インターネット環境でないとアルバムアートはでません。
・alsa-libのさらなる改良
カーネル6.18では若干の音声品質向上が見られますが、今回新たに追加されたalsa-libのEVL版はさらに大幅な音質向上をもたらします。ArchQが使用するカーネルは、他のLinuxと比べて周波数向上とEVL化が最大の違いです。EVLのカーネルは現在、リアルタイム性が最も高く、遅延が最も低いカーネルです。Samさんはalsa-libをEVL専用バージョンに書き換えました。そのため音声出力の遅延が大幅に向上し、これにより音質も向上しました。
インストール済みのArchQでは、以下のコマンドでalsa-libをEVL版に更新できます。
wget -P /tmp https://raw.githubusercontent.com/sam0402/ArchQ/main/pkg/libevl-6.18-56-x86_64.pkg.tar.zst
wget -P /tmp https://raw.githubusercontent.com/sam0402/ArchQ/main/pkg/alsa-lib-1.1.9-11-x86_64.pkg.tar.zst
pacman -U --noconfirm /tmp/libevl-6.18-56-x86_64.pkg.tar.zst /tmp/alsa-lib-1.1.9-11-x86_64.pkg.tar.zst
インストール完了後、再起動が必要となります。
ArchQ mpd without GUIのインストール手順
使用して感動された方は、今後のさらなる発展を祈願して、素晴らしいソフトウェアを提供してただいたSamさんに感謝の気持ちをお願いします。
SamさんのArchQのサイト:https://github.com/sam0402/ArchQ
Samさんの中国版の説明があるので、それからも引用させていただきました。
必要なもの:
・PC1台(CPU、マザーボードは下記に記載、起動ディスクにOptane memory)
・PC電源 1600W GaN電源を推奨 ASUS=FUSION>Corsair
・ナトリウムイオンバッテリー2台(JESIMAIK ジャンプスターター GK03 現在最も低ノイズのDC電源)
・Silent Power LAN iPurifier Pro( GK03からエレコムのUSB c to c電源ケーブルで接続)
・DSD TECH MagicConn SH-CP12(使用するHDD/SSDケースにより21φもしくは25φ)、最も音の良いPDケーブルです。端子の線のある側が上にしてください。
・音源用HDDもしくはSSD これをUSB変換する外部電源使用可能な装置
・mpdクライアント用のPC1台もしくは、LAN iPurifier Proとルータを有線接続し、他のPCもしくはスマホ・タブレットからクライアント操作
まず、インストーラーをダウンロードします。最近更新されているので、最新版を使用してください。
https://drive.google.com/file/d/1bqNAHWCVYq9W6zstT_Bb9QY7M2Bl3_hH/view?usp=share_link
rufus-4.6を使用し、4GB以上のUSBに焼き付けます。
インストールするPCにはモニター出力が必要です。多くのCPUはGPUを内蔵していますが、末尾FのCPUや昔のAMDにはGPUがないので、PCIeのGPUを用意します。HDMIでもVGAでもなんでもよいです。インストール後は、PCIeのGPUは除去します。
インストール先は、Optane memoryでないと鮮度がでません。安価なM10の16GBで良いですが、ASUSのマザーボードでないと、M2端子に接続したら壊れます。400GBのP5801Xを起動ディスクにするのが最高で、劇的に滑らかな音になります。
PCはできれば、8 coreのものが好ましいです。coreに機能を割り付ける機能があるので、core数が多いほど有利で、音も滑らかになります。
推奨のCPUは、インテル第9世代~14世代、AMD Zen2-3の8 coreあたりで、マザーボードはASUSが良いです。15世代は現時点では動作しないことがわかっています。
マザーボードのBIOSを確認しておきます。インテルの12世代以降は、EコアはOFFにしておきます。Turbo、Hardware Prefetcher、Adjacent Cache Line Prefetch、SpeedStep、CPU C-States、SpeedShit、ハイパースレッディング、AVXはOFFにします。
CPU周波数は、ArchQのカーネル周波数にも依存しますが、2.0GHz、2.4GHz、3.2GHzなどのメモリー周波数と同じにすることで良い効果が得られます。
メモリーはDDR4が推奨です。2400Hz、3200Hz、3600Hz、4000Hzなどが良く、2400Hzがお勧めです。DDR5がだめなわけではないですが、それほど高い周波数にこだわる必要はなく、品質の良いメーカのものが良いです。メモリーは1枚使用、容量は4GBがベストですが、8、16GBでも極端な差はないです。AMDでは、ECCメモリーの使用も可能です。
内蔵LANはONにしておき、それ以外の不要な機能はOFFにします。SATAもOFFにします。
USBはUSB-cタイプのものが2個ついているマザーボードはそれを使用してもある程度良い音がします。PCIeのUSB c 3.2 gen2x2の拡張ボードを2個使用する方が最も良い結果が出ます(この場合は、マザーボードのUSB-c端子はDisableにします)。現在入手できるものでは、SilverStone SST-ECU06が音は保証できます。USB-cケーブルは裏表があるので、ボードにLED表示がない場合は、音を聴いて自分で判断する必要があります。
USB3のポートはすべてDisableにします。ASUSのマザーボードはこの機能があります。USB2は2個はキーボード、起動USBのためにONにしておいてもかまいません。背面になかったら、マザーボード上のUSB2を拡張ケーブルなどで使用します。
BOOTで外付けのUSBを起動するように変更しておきます。
音源は、HDDもしくはSSDをUSB-c端子に接続します。エレコムのUSB2タイプのUSBケーブルを使用します(これは必須)。USB c to B、A to Bなどを用意します。私はM2 SSDをUSBに変換し、外部から12Vを入力できるものを使用しています(USB to SATA HDD/SSD+ M.2 NVMe SSD 変換アダプタ)。外部電源は必須です。
DACとの接続は、エレコムのUSB2タイプのUSBケーブルを使用します。USB c to B、A to Bなどを用意します。
ここまでは前準備です。起動用USBをUSB端子に挿入し、キーボードを接続し、インターネット環境のLANを接続し、スタート。
起動したら、without GUIを選択。
名前は任意です。a とか忘れない単純なものが良い。
パスワードも任意。
インストール先のOptane memoryを選択。
通常は E 全体 を選択。
言語はEnglishが推奨とのこと。
IPは必ずStaticを選択。
Address 192.168.x.xx で各自のルータに応じて決めてください 忘れないように
Netmask 24 そのまま
Gateway 192.168.x.1 で各自のルータに応じて決めてください
DNS 8.8.8.8 そのまま
MPDを選択。
ここまでであとはインストール終了をまって、自動的に再起動します。ここから後の設定は、このPCではできません。インターネット環境のLANでつながったWindows PCが必要です。sshを使用して、Windows PCから設定を行います。
PuTTYを使用しますので用意してください。
先ほど設定したStatic IPを入力して、Openを押します。私は、インストールしたPCのIPを全部同じにしており、PuTTYのDefaultに記憶させています。
lohin:先ほどの名前
password:先ほどのパスワード
として、管理者権限を得るために
#su
パスワード:先ほどのパスワード
を入れます。そして
#config
と打ち込みます。
これが最初のメニュです。
こっちだったら、I Advanced configを選べば、上のメニュになります。
好みのカーネルを選びます。@P5801Xがついているのが、P5801X上でコンパイルされた鮮度が高いもの、無印はSegate HDD上でコンパイルされた落ち着いた音のものです。
≦8というのは、8 core以下で使用OKということです。≦4の場合は、8 coreのCPUではBIOSで4 coreにする必要があります。2coreでも動きますが、現実的には4 core以上のCPUを使用してください。インテルは2GHz以上なら、352-441が動く可能性があり、インストールしてあとで、F Frequencyのところで実際の周波数を確認できます。設定した周波数をクリアしてなければ、一段低いものを選びます。AMDはインテル程高い周波数にできないため、A220を選びます。車でいえば、インテルはスポーツカー、AMDは超高級車のような音で全く違います。わたしは、Ryzen 7 3700Xを愛用しています。
インストール後、再度configと入れれば複数インストールできます。
Bootで起動するカーネルを選びます。
DACと外付けストレージを接続します。再起動しなくてよいです。まず、MPD選択。
もう1台のPCにArchQ desktopを入れて、そこからCantataで操作することを念頭に説明します。操作用PCがインターネット環境のものなら、WindowsではGnome Music Player Clientが使いやすかったです。ルータを介してWifiで使用するなら、アンドロイド、iOSにmpdクライアントがあるので試してください。
次は通常hw:0,0です。古いDACではiec958が必要なことがあります。
このままリターン。
このままリターン。
このままリターン。
次に最初のメニュでM Partiton Mountを選びます。
Mを選択。
外付けストレージを選択。通常一番容積が大きいものです。
次も容積の大きい方を選択。
/mnt/ のところに/mnt/music
と入れます。
このままリターン。
このままリターン。
最初のメニュのO Sereverを選べば、MPDの詳しい選択を替えることができます。
以上が、without GUIの手順です。Desktop版と実はほぼ変わりません。設定をsshで行うだけです。Desktop版も設定をsshで行うこともできます。
クライアントのPCのインストールは、一番最初にDesktopを選びます。次の選択で、mpdやLMSのないnoneを選びます。あとはほぼ同じで、IPアドレスは、音楽PCとは別のものにします。インストール後の設定はほぼありません。使用するPCは、省電力PCでバッテリー駆動が良いです。バッテリーはGK03がベストですが、Ankerなどのリン酸鉄ポータブルバッテリーでも構いません。GPUは2Dのものがベターですが、mini PCでもだめではありません。モニターもノイズの少ない小型で、VGAのものが良いです。
Silent Power LAN iPurifier Proを介して、音楽PCと直接LANケーブルで接続します。インターネット環境にはつながない方が劇的に音は良いですが、インターネット環境につなぐなら、iPurifier Proに加えてさらにノイズ対策をした方が良いです(LAN iSilencerを加えるだけでかなり良くなります)。インターネット環境でもノイズの影響は入りますが、非常に良い音で楽しめますので、iOSやAndroidのmpdクライアントを使用してもかまいません。PCに無線LANクライアントを接続するのは、非常に音が悪くなるので推奨しません。
そして、クライアントPCで、Cantataを起動、IPに設定したIPアドレスを入れ接続ボタンを押します。そして、データベース更新を行います。ストレージに曲追加、削除したら、毎回データベース更新が必要です。曲が多いと、非常に長い時間かかるので、覚悟してください。データベース更新が終了したら、フォルダヴューで選曲します。
インターネット環境のWindowsでCantata3.4.0を使用すれば、アルバムアートが表示されます。以下のリンクからダウンロードして解凍したら、インストールせずにそのまま使用できます。
私は、Tagを除去して聴く派なので、Tagにアルバムアートを埋め込んでない場合、デスクトップ版では、Cnatataでアルバムアートが表示されますが、非インターネット環境のクライアント版からは表示できません。Tagにアルバムアートを埋め込んでいる場合は、アルバムアートは表示されます。

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